そば猪口と片口・笊と盛籠

2015年6月13日現在

個展が続き、約8カ月ぶりの企画展は[そば猪口と片口・笊と盛籠]。
漆の小林慎二さん、竹の久保一幸さん、陶器の長谷川奈津さんと
増田勉さん、そして磁器染付の原朋子さんの5名によるお品物が
並びました。それぞれのどのお品を手にしても、細部にまで神経の
いきとどいた、丁寧な仕事ぶりが伺えます。そこにまた、大らかに
息づく表現もなされています。魅せられてしまうお品の数々です。

左:小林さんの大盆、銀彩片口、長方皿、ドラ鉢形の8寸皿、そして5.5寸鉢。
  脚付きで水漏れしない久保さんのそば笊は7寸、8寸、9寸、尺の4サイズ。
  長谷川さんの林檎灰釉の片口と豆皿にぐい呑み。ぐい呑みは松灰釉もあり。
  原さんの冷酒コップは牡丹文とツバメ文。梅形の梅文小皿に牡丹文の片口。
  粉引(中)と炭化黒(ミニ)の片口は増田さんのもの。柳文の半磁呉須絵皿も。
右:小林さんの根来大平皿と、増田さんの薪窯による刷毛目鉢。共に骨太な
  つくりのお品。久保さんの盛籠2点(パン籠・長角籠)は亀甲編みのもの。
  長谷川さんの片口はマットな質感の粉引と、土肌が荒い松灰釉。輪花で
  可憐な花文の小鉢は原さんのお品です。

1:片口とそば猪口が並びます。小林さんの赤溜片口と赤と黒(縁赤)の
 そば猪口。長谷川さんの粉引片口とそば猪口。原さんの魚文片口と
 輪花芙蓉文そば猪口。増田さんの炭化黒片口と貫入染そば猪口。
2:増田さんの3点。塩や梅干し入れになりそうな鉄彩蓋物(蓋裏に
 魚文)。片口は籾灰釉筒口片口と土見せ高台の灰粉引片口です。
3:長谷川さんの粉引と原さんの染付のそば猪口。原さんの絵柄は、
 おかめ輪文、おかめ文(猫もいる)、白花文、口さび草花文の4種。
4:小林さんの、錫を蒔き溜塗りをした銀溜片口。長谷川さんの小ぶり
 な片口は、グレーの地に白濁した釉が流れる林檎灰釉。大きめの2点
 は 増田さんの貫入染筒片口と、薪窯焼成の粉引平片口です。
5:小林さんの8寸皿の他は、増田さんの豆皿。様々な手で楽しいです。
 象嵌2種、籾灰釉も2種、千鳥文も鉄絵と半磁の2種と言ったところ。
6:丼もご用意いただきました。左より、増田さんの刷毛目黒丼鉢、小林
 さんのうどん鉢、長谷川さんの粉引丼。夏のぶっかけ麺も丼で。

左:こちらの久保さんの長角籠は麻の葉編み。薬味豆皿をまとめてのせ
  トレーの様にしたり、カットしたバゲット、ハランを敷きおにぎりなどを
  盛ったり、カトラリー類をまとめたり… 多様に使えます。素麺鉢になり
  そうなのは増田さんの貫入染の石皿。つまみ3点盛などをしたい小林
  さんの赤溜長方皿。絵柄に見入ってしまうのは原さんの鶴亀文小皿。
  手の中に納まる長谷川さんの松灰釉蓋物。一味やからし、胡麻など
  を入れてお使いいただくのはどうでしょう?
右:輪花の小鉢は増田さんの林檎灰釉梅鉢。枝豆やとうもろこしを盛りた
  くなる久保さんの波ござ目盛籠。縁が少し立ち上がる長谷川さんの
  粉引4寸皿。原さんの花瓢箪文そば猪口は大き目で、スープ類もいけ
  るでしょう。縁のカッティングも美しい牡丹文5寸皿も原さんのお品です。

左:林檎灰釉の小さな片口は増田さん。飴釉と林檎灰釉のぐい呑
 みは長谷川さん。原さんのぐい呑みは、花文3種類です。
中:小林さんの椿皿や原さんの花鳥文リム小皿などが並びます。
右:増田さんの彫三島と粉引のそば猪口、粉引と刷毛目黒の6.5寸
 深皿。鯉のぼり文のそば猪口と花鳥文5寸皿は原さんのお品。

7:小林さんのお箸や7寸鉢、内赤の大平皿。そして具の入るつけ汁や
 半ラーメンなどにもよさそうな小丼サイズのまゆ椀(中)。増田さんの
 ミニピッチャー2種や、棚下段には貫入染と長石釉の小鉢など。
8:生き生きと、そして大胆に描かれた魚文。原さんの大き目そば猪口
 です。口径、見込みも広く、煮物なども盛りやすそうな片口は、増田
 さんの粉引平片口(薪窯)。
9:久保さんの麻の葉編みパン籠。小林さんの深鉢。増田さんの貫入染深
 石皿。原さんのおかめ文醤油差し。長谷川さんの松灰釉蓋物。長谷川
 さんと増田さんの小さな片口。調味料やミルクなどを注いだりと使えます。
10:小鉢や小皿類。左より、原さんの口さび花鳥文5寸皿。長谷川さんの
 粉引4寸皿と松灰釉4寸鉢。増田さんの貫入染4寸石皿のベージュと白。
11:上段に長谷川さんの粉引平丼と小林さんの大椀3色。下段、増田さん
 の半磁丸深皿と鉄彩平底浅鉢。共に単品用、銘々用にと使える大きさ。
12:原さんの鳥文片口や牡丹文の花器。長谷川さんの、土が異なるもう
 1つの林檎灰釉片口。粉引豆皿も長谷川さん。小林さんのまゆ椀(小)
 と長方皿2サイズ(黒と赤溜)。そして増田さんの刷毛目蓋物です。

片口の使い方は様々あると思います。
まずは注ぐ。
冷酒、麺つゆ、お鍋のつけだれ・・・
お茶を入れる際の湯冷まし用に。
小さいものは、お醤油や酢、
ミルクや黒蜜などを注いだり。
お鉢の様に使う。
煮物、漬物、和え物。佃煮やふりかけ、
とろろなどのトッピングものなども。
小さなものも、薬味などを盛ったり
豆鉢がわりにして。
注ぎ口のある形が食卓のアクセントになる器。
お花を挿したりしてもいいと思います。

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*画像は6/13現在のものになりますので、お品物がすでに無い場合もございます。ご承知下さい。

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